
宿題、帰ってすぐにやってくれたら楽なんだけど…
そんなふうに思いながらも、なかなか机に向かおうとしないわが子の姿に、ついイライラしてしまうこと、ありませんか?
宿題は早めに済ませた方がいいと分かっていても、帰宅直後は子どもも疲れていてたり、すぐに遊びたかったりして、思うようにはいかないもの。
- 「どう声をかけたらいいんだろう」
- 「他の家ではどうしてるんだろう」
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、小学生が帰ってすぐ宿題に取り組めない理由と、家庭でできるちょっとした工夫をご紹介します。



元教員×3児ママの実体験をもとに、塾なし家庭でも続けやすい宿題タイムの作り方をお届けします。
宿題を帰ってすぐやるのが良いといわれる理由とは?
帰ってきたらすぐ宿題!
そんな習慣がついたら、親としては安心ですよね。
実際、宿題を帰ってすぐにやるのが理想と言われる理由はいくつかあります。
集中力が高いうちに取り組める
帰ってきたときのテンションと、登校した時のテンションって、全然違うこと、ありませんか?
そういう場合、学校から帰った直後は、まだ学校モードが切れていない状態のことが多いです。つまり、まだリラックスのスイッチが入る前ということ。
学校モードの時の方が、勉強にも向かいやすくなります。



気持ちが勉強に向いているうちに宿題を済ませてしまえば、時間も短くてすみます。
学習のリズムが整いやすい
「帰宅→宿題→自由時間」という流れを日々繰り返すことで、家庭の中に自然と学習時間が根づきます。
宿題は、「〇時にやる」よりも、
- 「帰ってきたらすぐやる」
- 「夕食を済ませたらやる」
- 「お風呂から出たらやる」
といったように、日々の行動とセットにするのが効果的。
時間より「タイミング」で決める方が、習慣として身につきやすいのです。
自由時間をたっぷり使える
「宿題を終わらせてから遊ぶ」ことで、子ども自身も気持ちよく自由時間を楽しむことができます。
「早く遊びたい!」という気持ちが、結果的に行動を早めることも。
子どもにとって、宿題よりも遊びたい気持ちの方が大きいですよね。だからこそ、
と、ちょっと頑張っちゃおうかなと思える声かけで後押ししてあげましょう。
小学生が帰ってすぐ宿題に取り組めないのはなぜ?



でも、帰ってすぐに宿題に取り組むって難しいよね



わが家の子どもたちも、「遊びたい」「休みたい」が先にきて、すぐに机に向かえないことがあります。
ここでは、小学生が帰宅後すぐに宿題に取り組めない理由を、実際の子どもの様子から考えてみましょう。
学校からの疲れが残っている
小学生は、大人が思っている以上に学校でエネルギーを使っています。
授業に集中して、友達と関わって、休み時間も全力。帰ってくる頃には、心も体もヘトヘトなんですね。
「先に宿題をしちゃおう」と心では思っていても、まずはひと息つきたいのが本音なのかもしれません。
気持ちの切り替えが難しい
学校で頑張ってきた子どもは、帰ってきた瞬間、開放感MAX。カバンを放り出して、テレビを見たり遊んだりしたくなるのは自然なことです。
大人も、仕事から帰ってきて家に着いた瞬間は、すべてを投げ出して休みたくなりますよね。
空腹や睡眠不足が集中力を下げている
帰宅後すぐの時間帯は、お腹がすいていたり、前日の睡眠が足りていなかったりすることもあります。そんな状態では、どうしてもやる気は出にくくなってしまいますね。



「やらない子」ではなく「やれる状態じゃない」だけ。おやつを食べて満たされると、宿題に取り組めることもあります。
帰ってすぐ宿題に取り組むには?宿題タイムの工夫



帰ってすぐ宿題に取り組めることが理想なのはよく分かるけど、なかなかスムーズにはできないんだよね。どうしたらいいの?



大切なのは声のかけ方。ちょっとした工夫で「宿題タイム」がうまく回るようになることもあるんです。
ここでは、わが家でも試してみて効果があった方法や、他のご家庭でよく取り入れられているアイデアをご紹介します。
行動の流れに組み込んで習慣化する
「〇時になったら宿題しようね」ではなく、
「帰ったら手を洗って、おやつを食べたら宿題」というように、行動とセットで約束しておくと、習慣化しやすくなります。
はじめは、「おやつのあとは宿題って約束だよね」と、何度も声をかける必要があります。
でも、続けるうちに、子どもの中で「おやつ→宿題」がセットになって、いつの間にか、言われなくてもできるようになってくるのです。
わが家の長男は、「ランドセルを片づけたら、おやつ→宿題→好きな時間」という流れを固定。好きな時間にゲームをするためだと言って、自分から取りかかることが増えました。
さらに、宿題を先に済ませられたときは、
- 「先にやることを終わらせておくと、思いっきり遊べていいね」
と声をかけておくようにしています。
そうすることで、「帰ってすぐ宿題に取り組む良さ」を感じ、モチベーション維持にもつながっていきます。
選択式を使って自分で決めさせる
大人に決められたことはイヤでも、「自分で選んだ」ことは案外がんばれるもの。
- 「先に遊ぶ?それとも宿題終わらせてから?」
- 「おやつの後は宿題とテレビ、どっちにする?」
と選ばせてみるのも効果的です。
そのタイミングで、こうした選択式の声かけをすると、自分で考えて行動するきっかけにもなります。
声かけは『短く・明るく』がコツ
- 「宿題は?」
- 「早くやりなさい!」
なかなか宿題に取り組まない子どもを見ていると、つい、そんな言葉が口から出てしまいますよね。
でも、こう言われると、素直に動けなくなってしまうのが子どもというもの。
だからこそ、
- 「おやつ食べたら一緒にがんばろうか」
- 「宿題おわったら、楽しいゲームが待ってるよ」
といった軽くて前向きな声かけが効果的です。
プレッシャーをかけずに『やる気のスイッチ』を押してあげることで、子どもも気持ちよく動けるようになりますよ。
なんとなく始めやすい環境を作る
机の上を整えて、鉛筆と消しゴムをスタンバイしておくだけでも、「なんとなく始めやすい」空気ができます。
たとえば、子どもが帰る前に、机の上をきれいにしておき、宿題セットを用意。これだけで流れがスムーズになったというママの声もあります。
子どもの勉強机がなくて、リビングのテーブルでやっている場合も、テーブルの上に、宿題をはじめられる準備をしておくことはできます。
帰ってすぐに宿題に取り組むには、「すぐにできる子」にするのではなく、「自然とやれる環境と流れ」をつくることがポイント。



ここで紹介したコツは、お子さんにとって合う合わないがあると思います。いくつか試しながら、宿題タイムの工夫を見つけてくださいね。
まとめ|子どもに合った宿題タイムを見つけよう
「宿題は帰ってすぐにやるのが理想」
そう言われても、うちの子は無理だと感じてしまうパパやママもいらっしゃるかもしれません。
でも大切なのは、理想通りにやることではなく、子どもに合ったやり方を少しずつ見つけていくこと。
- 行動の流れに組み込んで自然と習慣にする
- 自分で選ばせてやる気を引き出す
- 環境を整えてスムーズに始められるようにする
こうした小さな工夫の積み重ねが、「帰ってすぐ宿題をやる」が自然になっていく第一歩です。
子どものタイプやその日の気分、家庭のリズムによって、うまくいかない日もあって当然です。
「できなかった日」よりも、「やろうとしてたこと」を大切にしながら、わが家らしい宿題タイムを見つけていってくださいね。