漢字の宿題を嫌がるのはなぜ?親ができる関わり方と工夫を紹介

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うちの子、漢字の宿題が出ると嫌がって、すごく時間がかかる…

ほとんど毎日のように漢字の宿題が出るという学校も多いですよね。

わが家の子どもたちが通う小学校もそうです。

漢字1文字を、漢字ノート1ページ練習してくる。これが2文字。
多い日は4文字なんてことも・・・

そんな日は、なかなか取りかからなかったり、やり始めても進まなかったり

早く終わらせてほしい!って思っちゃうよね。

教員をしていたころも、

  • 「漢字の宿題を嫌がって、すごく時間がかかるんです」
  • 「どうしたらちゃんとやってくれるでしょうか?」

そんな相談を、よく受けていました。

わかります。……本当に、よくわかります。

実は、長女も同じだったんです。

漢字の宿題になると、ダラダラしてやらず、ようやく始めたと思えばもう夜。しかも嫌々やって時間もかかるから、親の私もついイライラしてしまって。

きみどり

「これはなんとかしたい!」
そう思って、教員としての知識もふまえながら、家庭でできる工夫をいろいろ試してきました。

この記事では、子どもが漢字の宿題を嫌がる理由と、親としてできる工夫について、元教員で3児のママである私の視点から、リアルな体験を交えてお話ししていきます。

目次

子どもが漢字の宿題を嫌がるのはなぜ?

まずは、子どもが漢字の宿題を嫌がる理由をお話しします。

教員として多くの子どもたちと接してきて見えてきた傾向として、子どもが漢字の宿題を嫌がる理由は、大きく分けて次の3つであることが多いです。

  1. 面倒だから
  2. うまく書けないから
  3. 疲れているから

1.面倒だから

漢字練習って、同じ漢字を何度も書く単調な作業になりがち。だから、子どもは、

「面倒だな…」

と感じやすいんです。

「またこれか…」「いつ終わるの?」と思いながら書いているうちに、やる気がどんどん下がっていってしまいます。

2.うまく書けないから

  • とめ・はね・はらいなど、細かい部分を気にしなきゃいけない。
  • 書き順通りに書かなきゃいけない。

初めて書く漢字は、気にすることが多くて意外と難しいんです。少し不器用な子ほど、難しく感じがち。

さらに、うまく書けなかったり、何度も直された経験があると、「どうせまたダメって言われるし…」と気が重くなってしまうことも。

そうしてだんだんと「やる気が出ない」「やりたくない」に変わり、漢字を嫌がるようになってしまいます。

3.疲れているから

学校で1日過ごして、習い事や遊びでエネルギーを使い切って帰ってくる子どもたち。

夕方〜夜の時間帯は、もうぐったり…という日もありますよね。

そんな状態で、漢字ノート1ページ・・・集中する気力が残っていないのは当然かもしれません。

「疲れてるのに、またこれやるの…?」という気持ちが、漢字の宿題への苦手意識につながってしまうこともあるんです。

漢字の宿題を嫌がるときはどうしたらいい?親ができる工夫と声かけ

漢字の宿題を嫌がって、なかなか始めないし、ようやく始めたと思ったら、途中でダラダラ…。そんな様子見てると、ついイライラしてしまうんだよね。

私もそうだったので、その気持ち、よく分かります。

でも、そこで怒ってしまうと、ますます漢字の宿題を嫌がるようになってしまいます。

ここでは、私が実際に家庭で試してきて、効果があったと感じた親の関わり方の工夫や声かけのコツをご紹介しますね。

「始めるまで」をサポートする

漢字の宿題を嫌がる子にとって、いちばんのハードルは「取りかかること」

だから、「まずは机に座る」「一文字だけ書いてみる」など、小さなステップを用意すると、子どもも気持ちが楽になります。

私はよく、漢字ノートを開いて、「今日は線っていう漢字か~。あ、新幹線の線だね」という感じで、始めるきっかけを作っていました。

始めちゃえば案外できることも多いです。

「始めればできた」という体験を重ねることで、「漢字=そこまでイヤじゃないかも」に変わっていくこともあります。

完璧を求めすぎない

きれいな字で書かせたい、ていねいにやってほしい…

親としては、つい“ちゃんとやらせたい”という気持ちになりますよね。

でも、まずは取り組めたこと自体を認めるのが大切です。

せっかく漢字の宿題を始めたのに、「もっとていねいに書きなさい」「とめ・はね・はらいが違うよ」なんて、横から言われたら、とたんにやる気がなくなってしまいます。

そんなときはこう声をかけてみてください。

  • 「嫌だと思ってたのにちゃんと取り組んでえらいね」
  • 「今日は自分から始められたんだね、すごいよ」

完璧じゃなくてOK。小さな達成感を積み重ねていくことが、次につながる前向きな気持ちを育てていきます。

タイムチャレンジ形式で遊びに変える

「ダラダラしてなかなか終わらない…」

そんなときは、タイマーを使ってちょっとゲーム感覚で取り組ませるのもおすすめです。

ポイントは、全部ではなく“スモールステップ”でやること

たとえば、

  • 「この1行を30秒で書いてみよう」
  • 「5文字だけ30秒チャレンジ!」

など、短い目標で集中しやすくします。

でも、雑になっちゃいそうで心配…

そんなときは、ルールを追加しましょう!

「時間内に5文字書いてみよう。ただし、マスからはみ出たり、書き順が違ったらアウトだよ!」

こんなふうにゲームの要素を取り入れることで、やる気もぐっとアップします。

きみどり

宿題が終わったら、「よくがんばったね」と一言褒めてあげるだけで、嫌がる気持ちも自然となくなっていきます。

漢字への苦手意識をやわらげる3つの工夫

漢字の宿題を嫌がる子の中には、漢字に苦手意識を持っている子も多いと思います。

苦手意識があると、この先どんどん漢字の宿題を嫌がる原因になってしまうかもしれません。

そこで、ここでは、私も実践している、漢字への苦手意識をやわらげる工夫を3つ紹介しますね。

1.日常生活の中で漢字を見つける

スーパーの買い物中や習い事の行き帰り、テレビのCMなど、生活の中にはたくさんの漢字があふれています。

習った漢字を見つけると、「これ、見たことある!」「学校で習ったやつだ!」と、子どもは嬉しそうに反応するんですよね。

「この漢字、もう読めるよ」なんて得意げになる子もいます。

普段からお子さんの宿題や漢字ドリルなどをチェックしておいて、

  • 「この漢字、この間ノートに書いてたやつじゃない?」
  • 「もしかしてこの漢字、最近習った?」

と話題にしてみましょう。

きみどり

日常生活の中で使われている漢字を話題にすることで、漢字が身近なものになっていきます。

2.遊びの中に漢字を取り入れる

時間に余裕があるときは、ぜひ「漢字で遊ぶ時間」を作ってみてください。

おすすめは、「漢字しりとり」。
これは私が教員時代にもよくやっていたもので、子どもたちにも大人気でした。

ただし、知っている漢字が少ないと楽しさが半減してしまうので、3年生以降がおすすめです。

やり方はとてもシンプル。

まず、最初の漢字を決めます。熟語でもOKです。たとえば「学校」からスタートした場合。

「学校」 → 「校庭」 → 「庭園」 → 「園芸」 → 「芸能」 → 「能力」…

このように、2文字熟語を次々とつなげていきます。

「熟語しばり」にすると難易度が高くなります。高学年ならこれでもできると思います。

難しければ、言葉を自由につないでもOK。

たとえば、

「学校」 → 「校庭」 → 「庭の池」 → 「池の水」 → 「水曜日」…

このように、「〇〇の〇〇」という形でもつなげていけます。

この「漢字しりとり」は親子で順番にしりとりにすると一緒に楽しめておすすめです。

きみどり

中には、「一人でどこまでつなげられるか挑戦したい!」というお子さんもいるかもしれません。それももちろんアリです。

私が教員をしていたころ、この「漢字しりとり」をおまけの宿題として出したら、200個近い言葉をつなげてきたツワモノがいました。普段は勉強に少し苦手意識を持っている子だったので、すごい集中力とやる気に驚きました。

勉強としてではなく遊びとして漢字と触れ合うことで、お子さんの漢字への印象が変わります。

お子さんのタイプによって楽しみ方を工夫してみてくださいね。

3.手の届く場所に“漢字に親しめる本”を置く

最後におすすめしたいのが、子ども向けの漢字の本をおうちに置いておくことです。

難しい参考書のようなものではなく、子どもが自分から手に取りたくなるような、読みやすい本がおすすめです。

たとえば、こんな本

こういった本を、リビングや子ども部屋の本棚など、子どもの目に入りやすい場所にそっと置いておくだけでOK。

  • 「なんとなく見てみようかな」
  • 「ちょっとだけ読んでみようかな」

そんな気持ちでページをめくるうちに、いつの間にか漢字に親しみを持つようになることもあります。

きみどり

漢字を「勉強しなきゃ」というプレッシャーではなく、“気軽にふれてみるもの”としてそばに置いておく。それだけでも、子どもにとっての漢字との距離がぐっと近くなるかもしれません。

漢字の宿題、がんばらせすぎなくて大丈夫

漢字の宿題を嫌がるのは、やる気がないからじゃなくて、「疲れている」「面倒」「自信がない」など、子どもなりの理由があるから。

そんなときは、無理にやらせるより、ちょっとした工夫や声かけで“やりやすい環境”をつくってあげることが大切です。

がんばらせすぎなくても大丈夫。

「今日はここまでできたね」と認めていく中で、少しずつ気持ちが前向きになっていくはずです。

子どもに合ったペースで、漢字とのいい距離感を見つけていけますように。

この記事が、ちょっとしたヒントになれば幸いです。

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